2011/07/22

田中大輔写真展 「漂白」


写真家田中大輔氏の写真展を見た。
今年5月に仙台近郊へ震災後のボランティアへカメラを持って出かけたそうだ。

仙台空港の近辺を海へ向かってひたすら歩き、荒涼とした風景を切り撮った写真だ。
不謹慎だが、何処かで見た風景、昔の高度経済成長期に日本の何処かにあった風景にも似たかつての景色である。

故デレックジャーマンの風景写真にも少し似てるなと感じたが、いや違う。オリジナルだ。
空が青いんだが、なにか空虚。焼き込まず薄すぎず、絶妙なプリント。

DMの写真が印象的だ。プリントを光に透かし、それをデジタルで複写したそうだ。
この透明感はプリントワークでは出せないと言う。

ボランティア活動で知り合った現地の子供達にカメラを渡し彼らが見た(撮った)写真も同時に展示してあるが、子供の視線が面白く興味深い。子供は元気だ。

田中氏が滞在中に寝床にしていた段ボールを壁面に貼り付けその上に子供達の写真が展示してある。ユニークな展示方法である。

写真だけでなく、本人に会って話を聞いたことでこの写真の奥が垣間見ることが出来たようだ。
7月24日まで四谷3丁目 Gallery SHUHARI にて開催。


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